国語の未来は「本づくり」 子どもの主体性と社会性を大切にする授業とは? | ブタコヤブックス
国語の未来は「本づくり」 子どもの主体性と社会性を大切にする授業とは?

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日本の学校で、子どもたちは夢中で国語を学んでいるでしょうか?
 本書はアメリカの「本づくり」を通じた小学校低学年の読み書き教育を紹介したもので、未来の日本の国語教育がどうあるべきかを考える上でたくさんのヒントを与えてくれます。
 私は1980年代に日米の公立小学校で数年ずつ学びましたが、どちらの国でも読むことと書くことは先生に一方的にやらされるものでした。指定された教科書や本を読んでテストを受け、指示された主題で作文を書いて先生に成績をつけてもらう、という流れです。あなたはどうでしたか?
 そして、現在の日本の読み書き(国語)教育はどうでしょうか? 私自身の英語の授業もそうですが、まだまだ教師主導の授業が一般的で、多くの子どもは受動的な学びに終始しています。しかし、それでよいのでしょうか? 子どもたちの意欲や能力を最大限に引き出すにはどうすべきでしょうか?
 この本に一つの答えがあります。
 十年ほど前に私は「ワークショップ形式」で書くことを教えるライターズ・ワークショップ(日本語では「作家の時間」)という教え方を知り、教育観が大きく変わりました。この教え方はアメリカではコロンビア大学のプロジェクトを中心に多くの小学校で導入されています(詳しくは『増補版 作家の時間』および社会科に応用した『社会科ワークショップ』をどうぞ!)。
 本書に登場する子どもたちは、自身が学びの主導権を握り、「作家」として主体的に考え、自分が書きたい作品/本を自発的につくりながら読み書きを学びます。イメージできますか?
 原書の対象はアメリカの教師ですが、紹介されている子どもたちの作品や本づくりのプロセス、そして主体性と社会性を育てる方法は日本の教育者にも十分伝わると信じています。
 ぜひ本書を通して、日本の読み書き教育の未来を探究してください。
(Mark CHRISTIANSON 慶應義塾横浜初等部英語科教員)



著者代表 Peter JOHNSTON(ピーター・ジョンストン)
ニュージーランドで小学校教諭を務めた後、アメリカ・イリノイ大学大学院で博士号を取得。現在はニューヨーク州立大学名誉教授。邦訳既刊に吉田新一郎訳『オープニングマインド 子どもの心をひらく授業』がある。

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