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物語化批判の哲学 〈わたしの人生〉を遊びなおすために
¥1,056
物語はなぜ苦しいのか?「物語」が過剰に要求される現代社会で、「人生とはかくあるべきだ」という押しつけに抗う。 新進気鋭の美学者による「次世代の哲学」。 【抜粋】 清涼飲料水の広告の少女はいつもドラマティックな青春を謳歌しているし、「推し」はファンの期待した筋書きどおりに振る舞うし、就活面接では挫折経験を「美談」として語らねばならない。 私は端的にこう思う。何かがおかしい、と。 人々はあまりにも強い物語の引力に引き寄せられて、もはや物語に支配されつつあるのではないか、と私は危惧し始めた。 だから、私はこれから、物語に対抗したいと思う。何かしらの物語が私たちの幸福を奪うのだとしたら、もはやそんな物語は廃棄されるべきだろう。私はよき物語を愛している。それゆえ、物語を批判したいと思う。愛するということは、支配されるわけでもなく、支配するわけでもなく、独特のバランスのなかで惹かれ合い、反発し合うことなのだと考えている。 第一部の「物語篇」では、物語化の持つ魔力と危うさを論じていく。第二部の「探究篇」では、物語の危険を避け、物語を相対化できるような思考を「遊び」を手がかりに探索していこう。その中で、改めて物語との向き合い方がみえてくるはずだ。 物語化批判、そして、遊びの哲学を始めよう。 【内容紹介】 〇 誤解を生む「自分語り」(第1章 物語批判の哲学) 〇「感情的だ!」という批判をする人こそ、実はもっとも「感情的」(同上) 〇 アイデンティティは服のように「着替えられる」(同上) 〇 人生を「攻略」しようとする人が陥る「視野狭窄」(第2章 ゲーム批判の哲学) 〇 なぜ人は「考察」と「陰謀論」にハマってしまうのか(第3章 パズル批判の哲学) 〇 真のギャンブラーが欲しいのは「お金」ではない(第4章 ギャンブル批判の哲学) 〇 残酷だけど創造的な「おもちゃ的生き方」(第5章 おもちゃ批判の哲学)
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還暦タイミーさん奮戦記 60代、スキマバイトで生きてみる
¥1,870
【内容紹介】 仕事がなくなった、でも悠々自適なんて夢のまた夢…… やれやれ、スキマバイトでもやるか 経営コンサルタントとして鳴らしたものの、いつの間にか仕事がなくなった還暦間近。寄る辺もなく、日々差し迫ってくる生活のためには働かねば……。 やるからには、熟年ならではの知恵を総動員して気分よく、効率よく! 酸いも甘いもかみ分けた大人が贈る、異色のスキマバイト体験記。 少子高齢化、人手不足、年金不安……衰退ニッポンの現実がここに! 【著者紹介】 須来間 唄人 (スキマバイト) 1963年、大阪府生まれ。46歳のとき会社を興し独立自営の道を歩みだしたが、10年少し生き延びたものの、やがて仕事がなくなり休業。心機一転、縁もゆかりもない金沢に引っ越した。父も母も他界し兄弟姉妹なくあっけなく家族終了。パートナーとも薄運で「おひとりさま」まっしぐら。生活するために日雇い仕事の毎日で、タイミーで活路を見出そうともがいている。
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氷河期世代力
¥1,980
【内容紹介】 2000万人のみなさん、お疲れ様です! じゃあ、そろそろ“回収モード”いっちゃいますか 苛烈な競争のなかで育ち、いざ社会に出ようとしたその時、戦後ニッポンのルールが一変してしまった氷河期世代。 アナログからデジタル、根性論から合理性、画一から個性……あらゆる変化に直面する過程で、数えきれない挫折とやらかしを積み重ねてきたその経験値を、先の見えない時代を生き抜くために活用する時がついに来た! “現代の語り部”たちの半生から浮かび上がる、現役最強世代の生きる道 【目次】 01 昭和少年→平成青年→令和おじさんのいま シンイチさん(1975年愛知県生まれ・会社員) 02 時代のフロントラインを歩き続けて 岩崎亜矢さん(1977年東京都生まれ・コピーライター) 03 地図なき時代をフリーランスで生きる 古城宏さん(1976年広島県生まれ・フリーライター) 04 憧れた世界に居続けるということ 宮木和佳子さん(1980年福岡県生まれ・カメラマン) 05 「かっこいい大人」であるために 中井伸也さん(1972年京都府生まれ・イラストレーター) 06 専門家として、当事者として、世代を見つめる 熊代亨さん(1975年石川県生まれ・精神科医) 07 変わりゆく子どもたちと向き合って 針谷由美恵さん(1979年神奈川県生まれ・高校教諭) 08 もう一度、地元を愛する 青木大成さん(1973年千葉県生まれ・自営業) 09 わたしを連れて、わたしが行く 吉野かぁこ(1980年埼玉県生まれ・フリーライター) 旅を終えてのまとめのようなもの 【著者紹介】 吉野 かぁこ (ヨシノカァコ) 1980年生まれ。フリーライター。日本大学芸術学部写真学科卒業。 2015年に埼玉県から瀬戸内海の島に移住。ときに狩猟も行い、地域での暮らしや狩猟に関するテーマを中心に、雑誌・Web媒体に寄稿している。共著に『Voyager――虐待サバイバー、救済の物語』(花伝社)、『狩猟用語事典』(山と溪谷社)。カラス愛好家、「カラス友の会」主宰として「9月6日・カラスの日」を記念日登録。現在も全国のメディアや公共施設などで活用されている。
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複業ZINE
¥1,100
終身雇用は崩壊、非正規職が増大し、年金は当てにならず、いまや「死ぬまで働く」が当たり前。先行き不安な社会情勢が続く中、本業のかたわらにする副業ではなく、いろいろな仕事を並行して行う「複業」を選ぶ人が増えている。やりたいことだけでは生活できない/できることを増やすために/持続できる働き方を模索してetc. 15人の複業から浮かび上がってくる、仕事の現在、社会の姿。gasi editorial第8弾! 【目次】 今はどうにかなっているけど 小沼理 あなたの複業おしえてください フリーランスフォトグラファー×ライフワークの撮影や活動×アルバイト hikita chisato 僧侶×非常勤講師×マーケティングの業務委託 鵜飼ヨシキ 介護職×イラスト制作や在宅ワーク×フリマアプリ出品 ゆか 編集者、ライター×古物商×夜間救急受付 浅見旬 出張保育×お弁当販売×アート・デザイン活動 森梨絵 作家アシスタント×フリーライター、編集者 岡田有紀 ブランド・店舗運営×図書館カウンター×清掃×テニスコートの整備 高橋 翼 ライター×ベビーシッター×ペットシッター×うさぎ専門店のバイト 長田杏奈 ライター×コミュニティマネージャー×ラジオパーソナリティー×イベントMC×カメラマン×ハウスマスター×一日カフェ店員など 平野 蒼 空調メンテナンス会社×アーティスト×書籍の蒐集家 匿名 会社員×韓国語通訳・翻訳・コーディネート Mikhopper コンサルティング事業×訪問介護事業 吉田貫太郎 本屋×町議会議員×田畑×執筆 モリテツヤ 複業は高みを目指さず―アマチュア主義でやっていく 山本佳奈子
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正解のない道の進み方
¥1,760
【内容紹介】 ラジオからイベントへ、イベントから未知の世界へ。 「わからない」を武器にする方法、教えます。 『オードリーのオールナイトニッポン in 東京ドーム』製作総指揮が送る、石井玄氏のお仕事エッセイ第2弾! 未経験のイベントプロデュース、ゼロからの企画立ち上げ、誰も教えてくれない世界で、どう動き、どう進むのか? 『オードリーのオールナイトニッポン in 東京ドーム』、『あの夜を覚えてる』、 『東京03 FROLIC A HOLIC feat. Creepy Nuts in 日本武道館』など、 さまざまなチャレンジを行ったイベントの舞台裏で経験してきた仕事術について、エピソードとともに余すことなく綴っています。 さらに、漫画編集者の林士平さん、声優の佐倉綾音さん、動画クリエイターのとしみつさん(東海オンエア)、高比良くるまさん(令和ロマン)との対談も収録。 ジャンルを超えて活躍する人たちと語り合います。 著者と関連の深い人物からのコメントも収録。リアルな仕事の一端を知れる内容です。 <コメント掲載者>敬称略・順不同 岸田奈美/佐渡島庸平/宮司愛海/鳥羽周作/前田裕太(ティモンディ)/ 橋本直(銀シャリ)/佐藤満春/橋本吉史/内田浩之/安島隆/高橋雄作(TP)/ 飯塚大悟/宮森かわら/高井均/高橋ひかる(※「高」ははしごだか)/千葉雄大/ オークラ/Naokiman Show/Nakamu/カンタ(水溜りボンド) カバーイラストは『月刊!スピリッツ』で『スノウボールアース』を連載中のマンガ家・辻次夕日郎さんが担当。 正解のない道を進み続けるすべての人へ贈る1冊。 【著者紹介】 石井 玄 (イシイ ヒカル) (著) 株式会社玄石代表取締役。ラジオディレクター、イベントプロデューサー。20年8月にニッポン放送入社。『オードリーのオールナイトニッポン in 東京ドーム』、『あの夜を覚えてる』など担当。21年、エッセイ『アフタートーク』を刊行。24年3月に退社。4月、株式会社玄石を立ち上げる。現在は『佐藤と若林の3600』『鳥羽周作のうまいはなし』、『林士平のイナズマフラッシュ』、『日刊佐倉綾音~天才・天久鷹央になる100日間~』、『岸田奈美のおばんそわ』など、ラジオ・イベントなどさまざまな企画を進行中。
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じぶん時間を生きる TRANSITION
¥1,980
◆内容紹介 「時間が足りない!」 24時間 追い立てられる、すべての人へ。 トップ企業のマーケティング・ビジョン策定に伴走する戦略デザイナーが自身の「移住体験」をベースに紐解いた! 圧倒的説得力の<新しい時代>の生き方・働き方! 「このままの働き方を続けていいのか?」 「自分らしい生き方とはなんだろう?」 パンデミックは「人生の時間」の使い方について考え直す大きなきっかけとなりました。 二拠点生活や移住をはじめる人、転職・独立などのキャリアチェンジを考える人、その多くがトランジション(転換)の渦中にいます。 これまで「他人時間」で生きてきた人たちが内発的動機(=じぶん時間)を起点に生きるようになったのです。 「生産性」を突き詰め、「効率化」だけを追求する生き方はもはや通用しない。 では、新しい自分に生まれ変わるには、何をどう考えればいいのか? 自身も戦略デザイナーとして「生産性の罠」に嵌っていた著者が、その体験と実践者へのインタビューをもとに、新しい生き方を徹底的に思索しました。 たどり着いたのは、新しい時間感覚「じぶん時間」を生きることだったのです。 「トランジション」3つのステップと「じぶん時間」へシフトする具体的アクションで、誰もが「豊かさ」を稼ぐ生き方へと人生をシフトすることができる。 本書は「他人時間」から「じぶん時間」へのトランジションを希求するすべての人の背中を押す、これまでなかったまったく新しいビジネス書です。 ◆目次 第1章 グレートリセット 生まれた3つの「内省」 第2章 トランジション 新しい自分に出会う 1・終わらせる時期 2・ニュートラルな段階(ニュートラルゾーン) 3・再生期:ビジョンメイキング 第3章 新世界 24時間のポートフォ リオを書き替える 第4章 「じぶん時間」を取り戻す ◆著者紹介 佐宗邦威 (サソウクニタケ) (著/文) 株式会社BIOTOPE代表/チーフ・ストラテジック・デザイナー/多摩美術大学 特任准教授 東京大学法学部卒業、イリノイ工科大学デザイン研究科修了。P&Gマーケティング部で「ファブリーズ」「レノア」などのヒット商品を担当後、「ジレット」のブランドマネージャーを務める。その後、ソニーに入社。同クリエイティブセンターにて全社の新規事業創出プログラム立ち上げなどに携わる。 ソニー退社後、戦略デザインファーム「BIOTOPE」を起業。BtoC消費財のブランドデザインやハイテクR&Dのコンセプトデザイン、サービスデザインが得意領域。山本山、ぺんてる、NHKエデュケーショナル、クックパッド、NTTドコモ、東急電鉄、日本サッカー協会、ALEなど、バラエティ豊かな企業・組織のイノベーション支援を行うほか、MVV策定・実装プロジェクトについても実績多数。2021年に生活の拠点を軽井沢に移し、東京オフィスとの二拠点を往復する働き方を実践する。教育分野、地域創生分野など活動の幅を広げる。著書に『理念経営2.0 』『直感と論理をつなぐ思考法』ほか。
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「能力」の生きづらさをほぐす
¥2,200
◆内容紹介 生きる力、リーダーシップ力、コミュ力… ◯◯力が、私たちを苦しめる。 組織の専門家が命をかけて探究した、他者と生きる知恵。 前職では「使えない」私が、現職では「優秀」に。 それって、本当に私の「能力」なの? 移ろいがちな他人の評価が、生きづらさを生み出す能力社会。 ガン闘病中の著者が、そのカラクリを教育社会学と組織開発の視点でときほぐし、 他者とより良く生きるあり方を模索する。 ◆目次 はじめに プロローグ 母さん、僕は仕事のできない、能力のないやつですか? 第1話 能力の乱高下 第2話 能力の化けの皮剝がし―教育社会学ことはじめ 第3話 不穏な「求める能力」―尖るのを止めた大学 第4話 能力の泥沼―誰も知らない本当の私 第5話 求ム、能力屋さん―人材開発業界の価値 第6話 爆売れ・リーダーシップ―「能力」が売れるカラクリ① 第7話 止まらぬ進化と深化―「能力」が売れるカラクリ② 第8話 問題はあなたのメンタル―能力開発の行き着く先 第9話 葛藤をなくさない―母から子へ エピローグ 母さん、ふつうでない私は幸せになれますか? 伴走者からの言葉 磯野真穂 おわりに ◆著者紹介 勅使川原 真衣 (テシガワラ マイ) (著) てしがわら・まい:1982年横浜生まれ。東京大学大学院教育学研究科修士課程修了。BCG、ヘイ グループなど外資コンサルティングファーム勤務を経て独立。2017年に組織開発を専門とする、おのみず株式会社を設立し、企業はもちろん、病院、学校などの組織開発を支援する。二児の母。2020年から乳ガン闘病中。 磯野 真穂 (イソノ マホ) (執筆伴走) いその・まほ:人類学者。専門は文化人類学、医療人類学。2010年早稲田大学文学研究科博士後期課程修了。博士(文学)。早稲田大学文化構想学部助教、国際医療福祉大学大学院准教授を経て2020年より独立。 著書に『なぜふつうに食べられないのか-―拒食と過食の文化人類学』(春秋社)、『医療者が語る答えなき世界――「いのちの守り人」の人類学』(ちくま新書)、『ダイエット幻想――やせること、愛されること』(ちくまプリマ―新書)、『他者と生きる』(集英社新書)、共著に『急に具合が悪くなる』(晶文社)がある。本作では、著者の執筆に伴走し、言葉を寄せる。
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三流のすすめ
¥1,760
SOLD OUT
◆内容紹介 三流=多流(いろいろなことができる人)。 □一つに決めない □目標を持たない □天才ではない □ほとんどガマンしない □評価されない …こうした「ない」が、これからは尊ばれる! 古典の知恵と鋭い洞察が導く、今を生きるヒント。 本当は一流をめざすことができないのに、周囲の期待に流されてめざしちゃったりする人もいます。本当は人生を楽しむことが一番得意な人なのに、毎日がとてもつらくなる。そういう人は一流をめざすことはきっぱりやめて、三流にシフトしたほうがいいと私は思います。本書は、そういう方のための本です。――本文より 三流とは、一人ひとりの可能性を最大限に大切にする生き方。 ポストコロナ期の処世術にして希望の書。 ◆目次 序章 三流のすすめ 第1章 これぞ三流! 第2章 螺旋的に生きる 第3章 『鶉衣』に学ぶ三流 第4章 三流の聖典『論語』 第5章 『中庸』は三流の実践書 第6章 『人物志』――才能や資質の見分け方 第7章 道徳・法・術――『人物志』が説く三材 第8章 「国の身体」となりうる三流人 第9章 三流的生き方・実践編 ◆著者紹介 安田登 (ヤスダノボル) (著/文) 1956年千葉県銚子市生まれ。能楽師のワキ方として活躍するかたわら、甲骨文字、シュメール語、論語、聖書、短歌、俳句等々、古今東西の「身体知」を駆使し、さまざまな活動を行う。著書に『あわいの力~「心の時代」の次を生きる』、コーヒーと一冊『イナンナの冥界下り』、『すごい論語』(以上、ミシマ社)、『身体感覚で「論語」を読みなおす。』(新潮文庫)、『能~650年続いた仕掛けとは』(新潮新書)、『野の古典』(紀伊國屋書店)、『見えないものを探す旅~旅と能と古典』」(亜紀書房)など多数。