ひとりでやらないもん!
¥1,980 ($12.71)
【内容紹介】
さようなら、
ぜんぶひとりでやろうとして
結局あきらめてしまう自分
気になっているお店の前をいつも通り過ぎてしまう……
趣味を発表したいのに評価されるのは怖い……
地元や地域を盛り上げたいけど人前に立つのが苦手……
それなら、共感してくれる人に助けてもらえばいいんです!
仕事を続けながら、生きがいを見つけたい人へ
ひとりでは小学校のトイレにも草野球チームの見学にも行けなかった本屋店主による、孤独な大人にならないためのハウツー&エッセイ
「ひとりでやらない」人生と、誰かとの一歩が踏み出しやすくなる50のコツ
作家や研究者が選ぶ「100年後まで読みたい本」を並べる書店〈双子のライオン堂〉の店主は、小さい頃から40歳を過ぎた現在まで、ひとりでは何もできない人生を歩んできた。
小学校のトイレは連れション。中学校では人のためになることをしたいが「褒められたいだけ」と思われるのがいやで、協力してくれる友だちといっしょに「校内美化部」を作り、委員会活動としてやらされている振りをした。高校生で友だち関係に悩んだときは、違う学校の同じ目標を持った仲間たちとの対話に救われた。社会人になり野球がしたくなったときは大学時代の同級生についてきてもらい、ふたりで草野球チームの見学に行った。
そして自身の本屋を構えてからも、イベント開催に踏み切れない思いを打ち明けた常連さんに助けられたり、本屋仲間に力を借りたりしながら、読書会や開業講座、文芸誌の刊行など、さまざまなアイデアを実現してきた。
そんな「ひとりでなんでもこなしたいけどできない」現実と折り合いをつけてきた著者が、多くの人が大人になる過程で抱えてしまった「こうじゃなきゃいけない」という思い込みや他者を恐れる気持ちを代わりにさらけ出します。
先のことを想像して不安になり、理由をつけて後回しにしていたことに向き合ってみませんか?
人を頼っていいんです。ひとりでできなくたって恥ずかしくありません。
行きたいところがあれば誰かについてきてもらえばいい、やりたいことがあれば相談相手になってもらえばいい。
みんな誰かの役に立ちたいと思いながら、声をかけられるのを待っています。
せっかくの思いつきも、形にしなければ「何もない」のと同じこと。それはあまりにもったいない。
10年後、20年後に「あのとき、一歩踏み出せばよかった」と後悔しないためにも、「ひとりでやらないもん」を〝いっしょ〞に考えましょう。
本書の裏テーマは「大人になってからの仲間づくり」です。
周囲からの評価にひどく敏感なぼくは、自分がどう見られるかを過剰に気にして、人から否定されたり、自分の能力の低さを露呈したりすることを極端に恐れていました。さらに「何でもひとりで完璧にこなさなければならない」という呪縛に囚われてもいたんです。他人に弱みを見せることができず、しかも自信がなく自己評価が低い。やっかいなことに「ぼくなんて……」と思う一方で、「人から評価されたい」という欲求を強く抱えてもいました。
この複雑な心を落ち着かせてくれたのが、誰かといっしょに活動するということでした。(3章「自分の弱さと人とやるめんどくささを受け入れる」より)
【目次】
1章 ひとりでできなくていい
思いつきを形にできない / 「こだわり」に逃げる / お客さんからのアドバイス / 「ひとりでできないのかよ」から抜け出す / 「困っている」は恥ずかしくない / 連れション人生 / 裏方ならやりたいことができる / 「いいじゃん」に救われる / 居場所があることの安心感 / みんな誰かの役に立ちたい / 技術がないなら、「助けて」を言えばいい / 「困っている=恥ずかしい」を乗り越える / 断られ慣れよう
2章 友だちがいなくても仲間がいればいい
「友だち」について考えることになった高校時代 / 「村」を出る / 部活仲間の存在 / 大人になろうとするストレス / 学校に行けなくなる / ちょっと「斜め上」の人 / 同じ夢をもった仲間 / 自分のことを分かってくれる人 / リセットされる感覚 / 「敵」に小説を読まれる / 開き直り、夢を隠さなくなった / やりたいことを話すのも、世の中に出す練習 / 声をかけられたら誰だって悪い気はしない / 「本屋入門」 / 人はお願いされることを待ってる / 「仲間」と「友だち」を考える / 漫画で見る「仲間」 / 友だちは助けに来ない / 仲間は取り替えられる
3章 自分の弱さと人とやるめんどくささを受け入れる
やっぱりひとりでできない / 自分のスキルを誰かの役に立てたい人 / 「本屋を100年続けたい」理由 / 理想とは裏腹の現実 / 「ひとりでやらないもん!」 / お店でイベントをしたいけど怖い / 本音を話すと、相手も心を開いてくれる / お店に置く本も人任せ? / お客さんの声が2倍うれしい / 人とやるのはめんどくさい / 「じゃあ、俺が司会をやろうか?」 / めんどくささを乗り越えたところにあるもの / AIはまだ人間のようにはめんどくさくない / 正しいことを言われてイラ立ってしまう
4章 ひとりでやらないコツ50
コツ①~⑨【準備】とにかく誰か話し相手を見つける / やりたいことを意識する / どう助けてほしいか具体的に伝える / どんな仲間がいるとうまくいくか考える / 誰とやるべきか / いっしょにやる人でいい人はどんな人か / バディ選びのコツ / 友だちや家族と始めるときの心構え / いっしょにやる人を新しく探す
コツ⑩~㉔【進め方】ルールを決める / 目標(ゴール)を明確にする / 最初は小さなことから / やることを洗い出す / 役割分担を明確にしておく / ふたりができないことは外部に任せる / 無理な予定を立てない / 定期連絡のタイミングを決める / 〝いっしょ〟に取り組む時間をつくる / その場ですることを〝最初〟に確かめる / 次の作業日までの宿題を決める / メモを残す / 共有ツールを決める / やめどきを決めておく / 反省会はかならず
コツ㉕~㉛【お金】まずはお金のことを決めておく / お金を見えるように管理する / お金の出入りを予測しておく / 得をしようとしない / 損を相手のせいにしない / やめどきを決めておく② / 自分の使うことのできるお金・時間・身体の限界を正確に把握する
コツ㉜~㊺【コミュニケーション】信頼してもらうために自分をさらけ出す / 感覚を近づける / 仲がよくてもホウレンソウはしっかり / 正直に伝える / 謝罪と感謝はしっかり / 逃げ場をつくる / 意見のすれ違いにそなえる / 誰も無理しない。そのための気遣いを忘れない / 連絡手段をいくつか用意する / モチベーションの低下にそなえる / 自分たちを責めない / ルールは守るけど厳しくしすぎない / 任せることも大事 / 喧嘩にまでならないようにする
コツ㊻~㊿【トラブル】お金 / 離脱・中断 / ハラスメント / 法に頼ったほうが楽な場合もある / 外部への違和感、外部からのクレーム
5章 友だちはフィクション!?
友だちへの幻想を捨て、バディという生存戦略をもとう / 「友だち」という言葉の底なしの曖昧さ / 小学校での挫折と、不登校で見つけた悟り / 告白と契約 バディという明確な関係性 / 草野球に見る程よいバディの距離感 / 職場に友だちって必要? / 店番がひとりでも孤独じゃない本屋 / 藤子不二雄、メロスとセリヌンティウス / 「ご近所さん」を増やしたい
最終章 ひとりでもやってみる、という勇気
おわりに
参考資料・ブックリスト
【前書きなど】
はじめに
あなたは「ひとりでやろう」と思い込んではいないでしょうか。
この本では、趣味を次の段階に進めて制作・発表・販売したり、地域や地元に貢献したりしたいのに一歩踏み出せない、という人のために、小さいころからひとりを恐れ続けていた本屋店主であるぼくが「ひとりでやらない」ことで広がる世界があることを提案します。
せっかく思いついたアイデアを試さないのはもったいないです。思いついたときの興
奮を、形にしてほしい。かっこ悪くてもいいんです。やらない理由をつけて、行動しないのは楽です。でも、その先には何もありません。
ここで紹介したいのは、偶然見たNHKの番組(「ヒャダ×体育のワンルーム☆ミュージック」)でビリー・アイリッシュが言っていた言葉です。その類稀なる才能によって今や超有名な彼女が発見されたのも、兄と作った曲を音楽共有サイトにたまたまアップしたからでした。ビリー・アイリッシュはこう言います。「自分でいい出来じゃないと思っている作品でもいいの。どこかで誰かが気に入ってくれるから。誰かが絶対に。発表しなかったら誰かが好きになってくれる機会すらないのよ」
これを聞いたとき、ものすごく腑に落ちました。ぼくはビリー・アイリッシュほどの成
功はしていないですが、どんなにささいなアイデアでも、人に打ち明け、巻き込み、形にしてみています。すると、自分でも驚く場所にたどり着くことがあるんです。
頼るのが苦手という人は多いと思います。ぼくも人を頼るのが正直なところすごく苦手でした。今でもまだまだ苦手です。つい抱え込んでしまいます。また、身近に頼れる人がいない、と思う人もいるかもしれません。大丈夫、この本の裏テーマは「大人になってからの仲間づくり」です。頼れる人を見つけるために、何か新しいことに取り組んで仲間探しを始めてもいいんです。その人が一生の友だちになったり、まったく別のタイミングで別の仕事をいっしょにするビジネスパートナーになったりすることだってあります。
ぼくは今、東京の赤坂で「双子のライオン堂」という小さな書店を経営しています。この本屋を100年先まで残すために、本を売るだけでなく、出版社から依頼されて原稿を書いたり(これも!)、自分の本屋を出版元にして本をつくったり、本に関するイベントを企画したり、NPOを運営したり、アルバイトをしたりと、本屋とはまったく関係ないこともして、とにかくあらゆることに取り組んで、自分の残したい「本屋」を守る努力をしています。
小さな本屋で、店番は家族が手伝ってくれていますが、社員はいません。なので外から見ると「何でもかんでもひとりでやってすごいですね」と言われることもあります。しかし、そんなことありません。たしかに、何かを思いついてすぐに始めてしまう面はあります。でも、実際は何もひとりではしていないんです。いいと思うアイデアを思いつき、いざやろうとしてすぐに考えるのは、「誰とならできるかな」です。結局ひとりでできなくて、人に頼ってなんとか形にするんです。
独立して13年、双子のライオン堂というブランドを立ち上げて20年以上いろいろやってきた中で確信したのは、「絶対にひとりで頑張ろうとはしない」こと。維持すら厳しい本屋を100年残すということ自体、誰かの助けが必要だからです。
すごく当たり前のことなんですが、人に頼ってもいいんです。でも「自立」を強要する雰囲気が社会にある。それは管理する側にとって都合がいいからなんじゃないでしょうか。何かを成し遂げるためには、とにかく始めることが大切です。
そのために、重い腰をひとりでもち上げるよりも、誰かに引っ張ってもらったり、押し上げてもらったりすることが大事だとぼくは思います。
世の中には、さまざまな固定観念があります。「何もひとりでできないのは恥ずかしい」「友だちと仕事をするとトラブルになる」。これらはかならずしもそうではありません。あれこれ全部ひとりでやる必要なんてないんです。むしろできないくらいでいい。『ONE PIECE』のルフィだってそうでしょう?(この話は2章で触れます)
これが、「ひとりでできない」と悩んでいたぼくが、これまでの人生で経験したことを通して伝えたいことです。
「ひとりでやらないもん」を“いっしょ”に考えましょう。
【版元から一言】
著者の竹田信弥さんは〈双子のライオン堂〉という書店の店主ですが、本書はいわゆる「本屋本」ではありません。
著者がこれまでの人生でどのように「なんでもひとりでこなしたいけどできない」気持ちと折り合いをつけてきたかを、同じような悩みをもつ読者の言葉になっていない本心を代弁するかのようにさらけ出して語るパートと、では読者がそれを解決するために誰かとの一歩をどのように踏み出して進めていけばうまくいくのか、その50のコツを紹介するパートに分かれた、孤独な大人にならずに生きていくための実用的な文芸エッセイです。
読者に行動をうながす本であり、「こうじゃなきゃいけない」という思い込みをほぐす本であり、意識的に人と協力して生きていくことをすすめる本でもあるので、文芸エッセイ棚だけでなく、ビジネス棚の自己啓発、心理棚の心理エッセイ、社会学棚のコミュニティなどでの展開もぜひご検討ください。
【著者プロフィール】
竹田 信弥 (タケダ シンヤ) (著)
1986 年東京都生まれ。高校時代にネット古書店として双子のライオン堂を開業。2013 年リアル店舗を白山にオープン。2015年 赤坂へ移転。著書に『めんどくさい本屋―100年先まで続ける道』(本の種出版)。共著に、『街灯りとしての本屋』(田中佳祐・雷鳥社)、『読書会の教室』(田中佳祐・晶文社)、『これからの本屋』(書肆汽水域)、『まだまだ知らない 夢の本屋ガイド』(朝日出版社)など。文芸誌「しししし」発行人も務める。





